西川高弘 動画広告 no4

今回はTrueViewのブランドリフト調査についてまとめていきます。

WEB業界における効果測定についてはタグの設置により、CVの測定や遷移先のページ、サイトの離脱ポイントなど、様々な指標を図ることができます。

しかし、ブランドイメージの向上や認知拡大度についてはまだ課題があり、GoogleのアンケートではWEB担当者の約半数がブランドに関する現在の測定指標が効果的ではないと答えています。
具体的に以下のような問題点が指摘されています。

・ブランドキャンペーンでは依然として「みなし」指標による測定がほとんどだが、クリック数やCV数ではブランドエクイティに対する実質的な効果を把握できない
・測定結果が出るまでに時間がかかり、改善効果をタイムリーに把握することが困難

主に認知拡大をメリットとするTrueViewではこれらをカバーするために、「ブランドリフト調査」を導入しています。
調査方法には様々な種類があり、調査目的によって選択することができます。

・広告想起:アンケート形式
広告接触者はブランド(商品)の広告を覚えているか?どの広告が最も覚えられていたか?
例:最近オンラインで見た動画広告を、以下から選んでください。

・ブランド認知度:アンケート形式
ブランドキャンペーンによるブランド(商品)へのインパクト;広告接触者のブランド認知度がどの程度向上したか?
例:以下の中から、あなたが見たり聞いたりしたことがあるものをすべて選んでください。

・サーチリフト測定:自然検索結果を追跡
広告キャンペーンによる自然検索数の上昇率、これによりユーザーのブランド、商品、クリエイティブに対する興味/関心が伺える

・比較検討:アンケート形式
広告メッセージはターゲットユーザーに対し、ブランド(商品)の比較検討促せたか?
例:以下にあなたが購入検討する時に、検討しても良いと思うブランドはありますか?当てはまるを全てお選びください。

・好意度:アンケート形式
企業ブランディング、商品ポジショニングの定点観測
例:この中にあなたが好きだと思うブランドはありますか?当てはまるものを全てお選びください。

・購入意向:アンケート形式
広告接触者は商品を買う意向が上昇したか?
例:今度あなたが購入する時に、この中で最も選びそうなものを一つお選びください。

 

アンケート形式のものの回答の選択肢は、自社商品名またはブランド名・競合商品名またはブランド名(最大3つまで)を選択することができます。
また、広告掲載期間中にほぼリアルタイムで効果を把握することができるため、同期間中に成果を改善することができるのです。
なお、調査時にタグの埋め込み等の作業は不要です。

この調査にあたり公平性を保つため、ユーザーをランダムで以下のようにグループ分けし、調査を実施しています。
A広告表示の対象グループでは、ユーザーに広告を表示
Bコントロールグループでは、ランダムに選ばれたユーザーに別の広告を表示
この2つのグループを対象に、アンケートの配信やGoogleの自然検索でのデータ分析を実施しています。
業界トップのGoogleの調査手法となるため、信憑性はかなり高いデータとなります。

 

ただ、このブランドリフト調査ですが、誰もが利用できるわけではありません。
予算感としては1日13万円ほど、最低でも1週間は配信しなければならず、実質資金の潤沢な企業しか導入することができません。

今後、この導入のハードルが下がっていき、ブランドリフト調査を実施できる企業が増えれば、TrueViewは更に発展していくことでしょう。